アクセサリー編

 

 

――これからアクセサリー座談会を始めます。尾野里梨さん、マサさん、decoさん、よろしくお願いします!

ではまず、Jリーグにハマった経緯を教えてください。

 

尾野里梨

ガチサポの知人に連れられて何となく行っていたのがスタートですね。

万年文化系でサッカーのルールもまともに知らなかったのが、大好物いぶし銀の城福さんが来てから見事にドはまりしました(笑)。

 

deco

スポーツ観戦自体に全く興味がなかったのですが、主人がサッカー好きで。。。

茨城のチームということでなんとなく鹿島に興味を持っていて、テレビ観戦していた数年前のナビスコ杯決勝で感動してから本格的に応援するようになりました。

 

マサ

私がJにハマったのは1992年の秋です。高校のクラスメイトが「来年始まるJリーグにチョーカッコいい選手がいる!」と騒ぎ始めました。それはヴェルディの武田だったんですけどね。

その頃日本代表が広島でのアジア大会で初めて優勝して、第一回のナビスコ杯もあって世間がサッカーに注目し始めた時期でした。

私は最初ヴェルディの北澤にハマってましたね。その後鹿島にどっぷり浸かり、辞めてふらふらーっとして色々ありましたが今はFC東京です。 色々を語ると本当に長くなるので割愛します。笑

 

 

――皆さんは主にアクセサリーを作っていらっしゃいますが、どのような経緯からアクセサリーを作るようになりましたか?

 

尾野里梨

私はぶっちゃけリハビリです(笑)。

実はある病気で薬を常用しなきゃいけなくなったのですが、副作用で体重が増えてしまって。

食べ過ぎを防ぐために、手をふさぐ趣味を持とうと思った時に、100均でビーズキットを見つけて。

まさかその時には、ここまで成長するとは思ってませんでしたね。

 

マサ

友人が趣味で作ってたのを見てからですね。

素敵なアクセサリーを付けていたのでどこで買ったのと聞いたら手作りと言われてびっくり。

貴和製作所に連れられて更にびっくり。手作りアクセサリーのパーツはどれも素敵で…

キットのネックレスを作って基礎を徐々に学んで行きました。

 

deco

母がとても器用な人で、色々と作っているのを見て育ちました。

そのせいか好みのアクセサリーを見つけると これ自分でも作れないかな??と思うように。試しにピアスを作ってみたら意外と簡単に見映え良く出来たのでちょくちょく作るようになりました。

 

 

――アクセサリー制作の魅力を教えてください。

 

尾野里梨

やはり一点ものをつくれるってとこですかね。

あと、作りたいものを作るために、自然と新しい技法を覚えていく。

まあ同時並行で新しい素材も仕入れなきゃいけないんで、地味におサイフが痛いのですが(号泣)。

 

マサ

欲しいデザインと欲しいサイズのものを作り上げられる、に尽きますね!

FC東京のチームカラーである青赤ってアクセサリーではなかなか見かけない配色なので、色んなパーツで素敵なもの作れないかな〜?と日々考えてます。

 

deco

みなさんもおっしゃられているように やはり自分好みの物が好きなように作れることですねー。

元々ブルーが好きで青系のものばかり作っていましたが、鹿島のチームカラーは対極の赤なので 可能性が広がった感じがして面白いです。

 

 

――Jリーグ関連の作品を制作するにあたり、「これ楽しいなー!」と思える事は何ですか?エピソードがあればそれも教えてください。

 

マサ

Jリーグというか、チームスポーツならではですが、番号を絡めた作品が作れることですかね。

番号のパーツと青赤のスワロを組み合わせたピアスや指輪は評判良かったです。

またレジン※で番号モチーフのファスナーチャームを発表したらすごい反響でした。4月に販売始めたんですが、未だに注文が入ってきますよ。

 

※レジン(UVレジン)・・・太陽光やUVライトで固まる透明な樹脂のこと。

 

尾野里梨

皆さん、やはりカラーリングと番号の組み合わせはお好きみたいですよね。

公式グッズで買えるものは少ないし。 私の場合は文字も入れられる技法なんで、オリジナルメッセージ入りのブレスレットをご依頼いただいたことがあります。

汗をかいても大丈夫なようにメタルフリーにしたら、喜んでいただけました。

 

deco

色々なニーズがあって面白いですよね!
スタジアムに着けて行くのなら分かりやすい物の方が楽しいでしょうし、普段使いなら要素を含んでるけど解りづらいものの方が良かったり。
私はどちらかと言うと後者の方が好きでして。。。(^_^;)凝ってしまうとコストも上がり量産が難しいので販売には向きませんが、如何に鹿要素を盛り込むのか考えるのが楽しいです!

 

マサ

私もでこさんと同じで本当は普段使い出来るものが好きです。笑

写真は私が普段使いのために作った作品です。
仕事に行く時も付けてます。ご要望もあったので販売もしました。笑

販売をしてて感じるのは、こういう普段使いを求める方もいる一方で番号が入ったものを求める方も数多くいるということですね。
特に女性は好きな選手の番号のグッズを身につけていたい傾向にあると思います。

番号グッズ、FC東京は特に少ないのでみんな渇望してるんです。笑
全番号に対応してるのはタオマフくらい。あとはガチャガチャで頑張るしかないんですよ。笑

 

尾野里梨

皆さん普段使いできるものを作られてて、すごいです!
本当はいつもの生活から取り入れていった方が、こっそりアピールにもなるんですよね。

公式グッズで普段使いできるものって少ないですしね。
その視点、私にとっては新鮮です!

 

マサ

アピール、それは効果ありますよ!

職場ではFC東京ファンとして知られてるので青赤イヤリングの新作をつけてくと「あーまたFC東京カラーだね?笑」と言われます。

シメシメです。笑

 

deco

なるほどー!やはり普段使いにもニーズがあると知ってちょっとホッとしました。笑 赤と青だとボヘミアン調にもアレンジできそうですね!
それぞれのクラブサポの傾向もまたちょっとずつ違っているのかなーと思うのですが、鹿島は比較的分かりやすいグッズに興味がない傾向にあるように思います。ナンバーグッズもくまについてるなら買おうかな、的な。
この辺も個々に個性があっておもしろいですねー。

 

尾野里梨

クラブの客層とかも、好みに影響するのかなー?なんてちょっと思っています。
鹿島さんやFC東京さんは若いサポーターが多いので、普段のファッションに取り入れやすいものが好まれるのかなあ、と。
甲府は圧倒的に40歳以上と子どもが多いので、むしろ非日常感満載でわかりやすいものが好まれるのかもしれません(笑)。

 

マサ

面白い考察ですね!
先週鳥栖に遠征した時に、福岡と対戦する浦和サポさんと結構出くわしたんですが、URAWAって書いてあるものを堂々と身につけてる方が多かったです。
ウチもTOKYOって書かれてるTシャツ着てる方もいますが、何よりも「青赤グッズ」を身に付けるのを好んでるように思います。

 

deco

なるほどー。言われてみれば鹿島は女性が多いのでおしゃれ感を求める傾向にあるのかもしれません。
スタジアム以外でKASHIMA的なシャツ着てる人は見たことないですねー。デザイン的な問題もあるかもしれませんが。。。w

 

尾野里梨

これは個人的な感想なのですが、浦和さんあたりは若いサポーターが多い一方、スタジアムへの道中が既に闘いという感覚でいらっしゃるらしく、移動の時点でガンガン浦和テイストを出してきますよね。
迎え討つこちらとしてはそれなりに怖いのですが、逆に地域へお金を落としてくれているのが一目瞭然なので、お客様としては有り難いです。
試合が終われば、すごくフレンドリーですしね。

 

 

――では制作にあたり失敗談などあれば教えてください。

 

尾野里梨

良くやるのが、作成中に針折ったり糸が絡まったり、ってネタですね。
ものにもよりますが、最初から作り直し、なんてことは結構あります。
後、発注したビーズの色が何か違う!なんてことも多いです。
本当は5000円出して色見本買えばいいんですけど、ビーズの単価が安いものだと120円/1ケースくらいなんで、むしろいくつか試しに買った方が安くつくという…。

 

マサ

丸カンつなげるだけの作業なら失敗はほぼないし、失敗してもやり直しがききます。

でもレジンだとそうはいかず…笑
塗料を入れすぎて硬化不良を起こしたり、レジンで使ってる筆を間違えてUVランプの近くに置いたままランプを点灯しちゃって筆がカチコチに硬化したことがありますよ。笑
今使ってる筆は3代目です!

レジンは一度硬化したら絶対に取り除けないんです。
だから作る時はいつもドキドキですよ。

 

尾野里梨

レジンは一発勝負なので緊張しますよねー。
私も筆を硬化させちゃったことがあります。
レジンあるあるですね(笑)。

 

deco

レジンは硬化させなければいくらでもやり直しがきくと聞いていましたが なかなか難しそうですねー。これから挑戦予定なので注意します!
私は結構接着剤の失敗が多いかな。。上手く付かなかったり作業中に取れてしまったりで(^_^;)他にもワイヤーアートには未だに慣れず苦労してます。

 

尾野里梨

接着剤って地味に選ぶのが難しいんですよね。
アマチュアの方だとグルーガン※一択ってパターンが多いみたいですが、私は手芸専用の24時間完全硬化型ボンドを使っています。
それでも強度確認が足りなくて、店頭に出す時に崩壊、なんてこともありました=^Φ∀Φ;^=

 

※グルーガン・・・スティック状の固形樹脂を入れ、引き金を引くと樹脂が溶けた状態で出てくる接着剤のこと。樹脂が冷めれば強力な接着力を発揮する。

 

deco

そうなんです!接着剤も用途によってあんなに種類があるなんて知りませんでした。。。

ピンポイント接着剤の蓋が細すぎて閉められなくて途方にくれたりw

硬化時間にも気を付けなくちゃですねー。

 

マサ

接着剤も多種多様ですよね。
最近は接着剤+レジンでヒートン※を付けたりしてますよ。
接着剤だけだとどうしても完全硬化まで時間が掛かるので、追い打ちかけるように金具の周りにレジン塗って硬化させてます!

 

※ヒートン・・・ねじの頭に輪のように丸められた金属棒が付いた形状をしている金具のこと。

 

尾野里梨

おおー!その手があったか!
ヒートンって結構簡単に抜けてしまうんで、扱いに悩んでたんですよね。
レジンだけで留めようとすると硬化の時に曲がったりなんてこともあるし(大汗)。
素敵な情報ありがとうございます!

 

deco

ヒートンて抜けないのかなー??と思ってたらやっぱり抜けるんですねー。
レジンで更にコーティング。。。とφ(..)ダブル使いすると強度が上がりそうで安心ですね!

 

マサ

ネジみたいなタイプは抜ける可能性があると思います。

私はキャップ付きのヒートンを使ってますよ〜。 ヒートンの根本に傘が広がるような感じのです。わかりづらいですね。笑

 

尾野里梨

いえいえ、わかります!

やはり金具の形状も重要ですよね。せっかく作ったものがすぐ壊れたら悲しいですもん。

あー、話してたら久々に浅草橋行きたい病が…(笑)。

 

deco

なるほどー。後からねじ込むと言うよりは差しておく用ですかね??

浅草橋は気がつくと時間と財産をごっそり奪われている危険地帯。。。(›´ω`‹ )

 

マサ

私がナンバーチャームで使用してるヒートンはこんな感じです。ネジだけじゃなく傘のようなキャップがあるのでスポンと抜けにくくなるんです。
私は仕上げにこの傘の部分もレジン塗って硬化させて、更にチャームと一体化をはかってます!

 

deco

マサさん、丁寧にありがとうございます! なるほどー、蓋的な部分にも接着すればよいのですねー。

 

 

――では最後に、これからどんな作品を作っていきたいですか?

 

マサ

ブレスレットやペンダントもチャレンジしたいんですが、プラバンでヘアゴムとか、自由な形でキーホルダーとか作ってみたいです!

 

尾野里梨

特にこれ、というアイデアはまだ降りてきてないのですが、技術の幅を広げつつ、完成度を高めていきたいです。 将来的には、ヴァンフォーレのスタッフさんから、「ハーフタイム抽選会の景品を…。」と言っていただけるようになりたいですね(笑)。

 

マサ

あーそれわかります!

私の夢は味スタでワークショップです。笑

 

尾野里梨

スタジアムでのワークショップはJサポ手芸部クラスタの夢!ってか野望!(笑)

 

マサ

富士ゼロ杯で各クラブのサポが集まってやってもいいですよね!笑

 

尾野里梨

まさかのハンドメイド選手権!(笑)

 

deco

飽きっぽいのでw アクセサリーに留まらず、バッグ等も作ってみたいですー!

ワークショップも面白そうですねー!

 

尾野里梨

でこさん、バッグ楽しみにしてます!

私は縫い物系がからっきし駄目なんで、こっそり見守らせて頂きます壁|ωΦ^=

 

deco

ありがとうございますー!
構想的には縫い物というよりも編む系になりそうですが。。。w私も裁縫系は余り得意でないので挑戦です!頑張りたいと思いますー!

 

マサ

私も裁縫は超苦手で…
できるならポーチとかバッグとか作ってみたかったです〜

編み物はかぎ編みの基礎はできるので、シーズン初めに青赤でスヌード作りましたよ。3月中旬までは寒かったので活躍しました♫

 

尾野里梨

スヌード、すごい!
私は編み物もダメでした。母が編み物のプロ講師なのにw
でも、マクラメやミサンガのちょっと複雑な手法は覚えたいです。
ビーズとの相性がいいので。

 

deco

スヌード!作ろうかと思ったら長さを見誤ってとんでもない長さに。。。(^_^;)
鹿柄のニット帽はなんとか編めましたが、編み物は編み目を揃えるのが難しいですねー。
尾野さん、お母様が編み物講師とは。。。やはりもの作りの血が受け継がれているのですねー!
マクラメちょっと興味あります!

 

尾野里梨

マクラメも極めるとバッグが編めたりするらしいんですけどね。
母の「マクラメもやったよー(ただし面白いとは言ってない)」という一言に軽く引いてしまって(苦笑)。
編み物クラスタには一生勝てそうにないなー、とw

 

――皆さん、ありがとうございました!